酸化以上に老化を促進している糖化について

酸化以上に老化を促進している糖化について

老化と言えば酸化という現象が、活性酸素という言葉とともに健康を気遣う人達の間ではかなり浸透してきました。

 

 

しかし、酸化以上に老化を促進しているにも関わらず、糖化という現象についてはまだそれ程知られていないというのが実情です。糖化は、体内に摂取された糖の内、過剰の糖が体内の種々の蛋白質に結合し、最終的には褐色をした最終糖化生成物(Advanced Glycation Endproducts:AGEs)を作り出すことで老化を著しく促進します。例えば、老化を象徴する疾患である白内障や動脈硬化、骨粗鬆症なども糖化現象が深く関わっていることが分かっています。そのよい例が糖尿病です。糖尿病患者は常に血糖値が高く、そのため糖化が起り易い状態にあり、糖尿病の合併症はまさに老化を象徴する疾患のオンパレードです。

 

 

目では、水晶体の蛋白質が糖化を受けると、弾力の低下や濁りを生じることで白内障の原因となります。骨のコラーゲンが糖化を受けると、骨は脆くなり骨粗鬆症のリスクが高まります。脳では認知症との、また、血管では動脈硬化や血栓症との関係も指摘されています。ちなみに、健常者と比較して糖尿病患者では、白内障は5倍、動脈硬化は2〜3倍、骨粗鬆症と認知症は2倍の発症率です。この数字は、糖化が極端に進行する糖尿病患者の場合ですが、糖尿病でなくても、人が栄養素として糖を利用する限りは、糖化を避けることはどうしてもできません。しかし、糖化を抑制して老化の進行を遅らせることは可能です。

 

 

糖化は糖尿病を例に説明した通り、血糖値が高いと進行し易いため、急激に血糖値を上げないように、低GI値の食材(玄米、蕎麦、インゲン、ブロッコリーなど)を選んだり、食事の際に食べる順番(野菜→肉類→炭水化物)に気を付けたり、焼き菓子などの糖化物質を多く含んだ食品を避けるなど、食生活に気を付けることが重要です。

 

 

また、食後の運動は、筋肉や肝臓での糖の取り込みを促進して血糖値を下げるため有効的です。さらに、糖化を抑制する効果のある食材やサプリメントを積極的に摂ることが推奨されます。そうした食材としては、糖の代謝を促進するビタミンB群を多く含むものや、AGEsを吸着して排出する作用のある海藻類やキノコ類などがあります。サプリメントとしてよく利用されている素材としては、カモミール、ブドウ葉、ドクダミ、セイヨウサンザシ、生姜、リボ酸などが挙げられます。酸化による老化は「体が錆びる」と言いますが、糖化による老化では「体が焦げる」と表現されています。酸化よりも恐ろしい糖化は、ここに述べたように、食生活への気遣いや生活習慣の見直し、さらにはサプリメントの活用によって抑え込むことで、酸化防止以上のアンチエイジング効果が期待できます。